最新アルバムのお知らせ 

僕の様々な最近のアルバムは、その発売元がすべて倒産ないしは廃業してしまったため、タワーレコード、HMV、新星堂で在庫がある現在に限り購入できるでしょう。またアマゾンでも少数ながら購入できるでしょう。

なお、マークがついているものは、少数ですが、Art Cafe1107 へメール下されば入手可能になりました。金額、送料、振込先はその時に。
ジャケット写真をクリックすると、メールのオーダーフォームが開きます。

Digit Cafe

 和田アキラとのデュオを初めてから、もう20年にもなります。しかしその間、一度の録音もしなかったのですが、この度、飛騨高山のNextecから「Digit Cafe」が新譜発売になりました。発売日は12月14日の予定です。
基本的には昔書いた曲が中心ですが、新曲もあります。このCDのために書いた「Digit Cafe」、歌ものの「私は何を」など、少しバラエティーを加えています。
もうひとつは、録音に当たっては全てProToolsを使った自宅録音、ミックスダウンまで僕達だけでやりました。まあ、今風だといえるでしょうか(時流に流されてるとも言えるけれど)。でも僕はこのCDを発表することに、全く懸念はありません。なぜなら、僕達は十分に楽しみながら録音を終えたからです。ぜひ聴いてみて下さい。

なおアマゾンやHMVでこのCDが予約できます。

深町 純  〜花鳥風月〜

 前作の「春夏秋冬」シリーズの第二弾。こんどは「花鳥風月」です。「花鳥風月」とは日本人が好んだものの代表的なものです。
既に「花」「鳥」「風」の三作が発売されています。
発売元はインディーズハウスです。
http://www.indieshouse.co.jp/

花

Jun FUKAMACHI IMPROVISATION LIVE

 僕のソロ・ピアノとしては初のライブアルバムです。毎月やっている恵比寿のアートカフェでのライブを半年以上録音したものと、渋谷スタジオというリハーサルスタジオでのスタジオライブから選曲されたものです。即興演奏をCD化することは、記録という意味である種健全な音楽形態なのかもしれません。同時にこのCDは商業音楽の範疇には入らないかもしれません。それは発売がインディーズだというだけでなく、そのサウンドの姿勢そのものが、営利行為ではないからです。
 このまるでいい加減な、それゆえ即興演奏が真であるようなCDが存在するには、なにより愛情が必要です。ミュージック・スケイプのプロデューサー、石川氏とそのスタッフの優しさに感謝します。

 このCDの詳細、及び購入はミュージック・スケイプへアクセスして下さい。
あるいはcisum_office@mac.comへメールを下されば購入出来ます。


MARRIAGE

 これはソニーでの前作「中島みゆき作品集」のシリーズ第二作です。僕の商業音楽作品だとお考え下さい。
 いわゆる結婚式ソング集です。いやもっと厳密に言えば結婚披露宴で良く演奏される、そういう場で最も人気の高い、かつソニーのアーティストのものか版権がソニーの楽曲集なのです。いつも思うのですが、およそ大企業になるためには、ほんの些細な浪費にも細心の注意をするものだということです。芸術的良心や音楽的向上心より利益だというわけです。
 僕はこういう企業の姿勢に、諸手を上げて賛成こそしませんが、決して反対はしません。それは「音楽」というものがそういう性質のものだと考えているからです。あくまでも体制の内側にいて体制を批判する。常に時の権威者の庇護の元にあったのが「音楽」ではないでしょうか。

 このCDの詳細及び購入はソニーミュージックをご覧下さい。


深町純「春の夜の夢」

 1978年に東芝レコードから制作、発売された懐かしいアルバムが再発されました。当時レコード会社が、技術の向上や音楽的実験という、単なる利益の追求でなく音楽文化への貢献という姿勢から制作されたもののひとつです。全ての音を僕が演奏し、またNHKの特殊効果班(いわゆる音効さん)の協力を得て、一切の現実の音や邦楽器を使わずに、日本の原風景とも言うべき平家物語を音で表現してみようという試みでした。
 またこのアルバムのジャケット・デザインは横尾忠則氏であり、面白いエピソードが彼の自伝にも出てきます。

 なお、このCDの詳細及び購入はブリッジで出来ます。


春の夜の夢「平家物語」
深町純ピアノ・ワールド  中島みゆき作品集

 所謂企画ものですが、中島みゆきさんの曲ばかりのピアノ曲集です。もしジャンル分けするなら、今流行で、かつ僕の嫌いな「癒し系」に入るのかも知れませ ん。しかし、これは穏やかな雰囲気に満ちてはいますが決して眠るためのものではありません。今回改めてみゆきさんの詩を読みましたが、素晴らしいですね。歌詞カードもついていますからお楽しみ下さい。
また特筆すべきはピアノです。日本にそう多くはない名器だと思います。ライナーノーツをお読み下さい。このCDはソニーから出ていますから、どこのCDショップでも入手可能でしょう。9月10日発売です。

中島みゆき作品集ライナーノーツ

深町純ピアノ・ワールド中島みゆき作品集

HEART OF THE COUNTRY

 2003年1月発売の最新アルバムです。プロデューサーの佐藤輝夫氏のアイディアで全編、誰でもが知っているなつかしい童謡集です。日本の歌というわけではありません、「大きな古時計」「埴生の宿」「故郷の廃家」「蛍の光」等は外国の曲ですが、しかし日本人なら誰でも知っている、様々な心象風景と共に思い出される曲ですね。美しい、あるいは単純なメロディーは、音楽における僕の好きな要素のひとつです。
発売元はインディーズハウスです。

http://www.indieshouse.co.jp/

HEART OF THE COUNTRY

KEEP DG-581 復刻版

 1981年に発売された、キープのデビュー・アルバムが復刻されました。CDというものが商品である以上、古くなったものは商品棚から消えていくのは当然のことです。それでも制作側である僕としては、数少ないファンのために何とか購入の手だてがあれば良いなと思っていました。今回、VIVID SOUNDの力添えで"DG-581"が、9月15日に再発され(しかも1850円)、引き続きセカンドアルバムや、東芝で出したダイレクト・カッティングのピアノ・ソロも順次発売される予定のようです。ここで、アルバム・タイトルの"DG-581"の由来についてお話しましょう。"DG"とは、これをコードネームのように読めば「レ」と「ソ」であり"25"と読めます。つまり81年の5月25日発売のアルバムであったことを意味しているわけです。ただそれだけと言えばそうですし、これ以上いい加減で簡潔、有意味なアルバム・タイトルは他にはない、とも思っていました。

発売元はケンロードミュージックです。
http://www.kenroad.com/old02.html

KEEP DG-581

KEEP / ROCK'N ROCKED ROCK 復刻版

 かつてのキープの二枚目のアルバムが出ています。「ROCK'N ROCKED ROCK」で、スタジオ録音としてのキープの最後のアルバムです。82年発売ですから、すでに20年が経ったわけです。もともと、それほど売れたアルバムではないでしょうが、それが今また発売されるのは、僕としては嬉しい限りです。多様化した社会にあっては、時代を超えるものだけが良いものとは言えないでしょう。それでも、そういう価値観の存在もまた否定しがたいものです。このアルバムがそういう僅かな価値観の象徴の一端を担うことができれば、この音楽の本来の意義がはたせたことになるでしょう。なお、僕の書いたライナーノーツをお読みになれば、当時の僕の姿勢やサウンドがうかがい知れるのではないかと思います。
発売元はケンロードミュージックです。
http://www.kenroad.com/old02.html

ROCK'N ROCKED ROCKライナーノーツ

HEART OF THE COUNTRY

深町 純&ニューヨーク・オールスターズ/ライヴ

 2002年10月に「ニューヨーク・オール・スターズ」が再発されました。
各レコード店で購入できると思いますが、発売元はローヴィング・スピリッツです。

Roving Spirits HP
お問合せ・ご要望はこちら
http://www.rovingspirits.co.jp/
TEL 042-566-2407・FAX 042-566-2424
このアルバムに関する僕の原稿やコメントは
http://jazzfusion.com/にあります。

ニューヨーク・オールスターズ

女性合唱曲「黙示録の猫」の楽譜がカワイ出版から出版されました。
僕の初めての女性コーラスの組曲です。
もしよければ、どこかの合唱団が歌ってくださると嬉しいのですが。
ISBN4-7609-1572-9 C3073
出版情報 http://www.kawai.co.jp
黙示録の猫

久しぶりに公の刊行物に原稿を書きました。
「iichiko」という、僕に言わせるとコアな雑誌なのですが非常に哲学的、思索的な雑誌です。
編集主幹の山本哲士氏と偶然のことからお会いし、いろいろな話をする内に、
深町さん、ちょっと書いてみませんかと勧められた原稿です。
ピエール・ブルデューというフランスの社会学者を悼んだ特集号です。
ISBN4-7885-0810-9 C1010 発売:新曜社
iichiko

Jun Fukamachi Spring 「春」
Jun Fukamachi Summer 「夏」
Jun Fukamachi Autumn 「秋」
Jun Fukamachi Winter 「冬」
Jun Fukamachi Four Seasons 「四季」

 インディーズで出ていた、ソロ・ピアノ・4部作シリーズ、「春」「夏」「秋」「冬」が装いも新たに、ボーナス・トラックも数曲加わってメジャーデビューすることになりました。また、ベスト版ともいうべき「四季」も出ています。

現在このアルバムは店頭では買えませんが、もし手に入れたいという方はジャケット写真をクリックして下さい。

春
夏
秋
冬
四季
四季

ある若者の肖像

 なんと、僕のデビューアルバムが復刻されたそうです。それが実は<歌のアルバム>であることを知っている人は少ないでしょう。当時の正確な発売年月を覚えていないのですが、二十数年前のものでしょう。作詞、作曲、編曲、演奏そして歌と全部やっていて、いわゆるシンガーソングライターのはしりでした。最近のDJ達の間で「レアもの」として話題になっているという話なのですが、率直に言って不思議な気持ちがします。恥ずかしいとは言いませんが、若気の未熟さがあって、僕自身は聞きたいと思っているわけではありません。しかし、興味の或る方は新星堂のHP、あるいはアマゾンで購入することができるようです。
しかし、相変わらず日本のレコード業界とは、なんと旧態依然としているか、あらためて驚きました。というのも、復刻版が発売されるにあたって、僕に何の相談もなく、許諾も求めず、サンプル盤の一枚も送ってはくれないということです。こういうことは、おそらく一般の方たちには想像も出来ないことでしょうね・・・。
ある若者の肖像

深町 純 〜春/夏/秋/冬〜

 アコースティック・ピアノ・ソロのアルバムが3月10日に発売になります。世の中「癒し」ブームのようです。僕の今回のアルバムも、ひょっとすると実際に店頭で売られる時は、そのような場所に陳列されるかもしれません。なぜなら、決して激しいものでも超絶技巧のものでも、また難解なものでもないからです。言うなれば緩徐楽章といった趣のアルバムです。「緩徐」とは広辞苑によれば「ゆるやかでおもむろなこと」とあり、緩徐楽章とはピアノ・ソナタや交響曲の二楽章に多く使われる曲調のことです。同時に、おぼろな春のイメージでもあります。しかし重ねて言いますが、癒しのための音楽ではありません。とは言え、このことは、このCDを聴く人が<癒されない>ことを意味するわけではありません。ただ僕は誰をも、音楽で癒したいなどとは決して思わないからです。

問い合わせ 株式会社インディーズ・ハウス 03-3462-1967 http://www.indieshouse.co.jp/

なお現在、このシリーズは「春」「夏」「秋」「冬」と発売されています。インディーズですから、タワー・レコードやHMVなどで入手出来るでしょう。

春/夏/秋/冬

アルバム発売延期のお知らせ。

非常に残念ですが、以下に紹介したアルバムの発売を延期することになりました。東芝レコードから僕の元に送られてきたものを公開します。

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平素は格別のお引立てに預かり、厚く御礼申し上げます。さて、このたび株式会社ヴィヴィッド・サウンド・コーポレーションより復刻リリースを予定しておりました弊社原盤「サージェント・ペパーズ/深町純」に関しまして以下の通りご報告申し上げます。
1977年のオリジナル発売時のジャケットではザ・ビートルズの同名アルバムのジャケットをパロディ化したカバーが採用されており、今回のCD化に関しましても音源、ジャケット共オリジナル復刻というコンセプトに基づいて作業を進めて参りました。しかし昨今の著作権、意匠権に関する意識の高揚、およびザ・ビートルズが弊社レーベルよりリリースされている点などを考慮した場合、オリジナルジャケットデザインに関する権利保有者の許諾なしにリリースすることが困難と判断致しました。CDのリリーススケジュールの都合により新たにアートワークを制作し発売致しますことをご了承頂きたくお願い申し上げます。
上記理由、また上記判断が遅れたことにより多大なるこ迷惑をお掛け致しましたことを深くお詫び致します。今後とも弊社商品をご愛好頂きますようお願い申し上げます。

東芝EM1株式会社
コンテンツビジネス部

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これは非常に腹立たしい、日本の企業の悪い特質なのだと思います。なんとケツの穴の小さい、弱腰の姿勢ではありませんか。だいたい一度発売したものを復刻するのに、何の権利が侵されると言うのでしょうか。<オリジナルジャケットデザインに関する権利保有者の許諾なしにリリースすることが困難と判断致しました>とありますが、僕が東芝に直接問い合わせたところ、そもそも許諾の申請をしていないのです。つまり東芝は許諾無しにリリースするのが困難なのではなく、許諾を求めることが困難と判断したのです。許諾申請しなければ、それは困難でしょう。しかし、なぜ申請しないかは不明です。明確な回答を得られなかったのです。
もうひとつは、書かれてはいませんが、ビートルズのアルバムを東芝で出しているから、という、やはり意味不明の説明でした。他社だったらもっと困難だろうと思いますが。
いずれにせよ、触らぬ神にたたり無しという、全く弱腰の、あるいはやる気のない態度に、あきれてしまって言葉もありません。日本のオリジナルな音楽文化を創ろう、育てようという気もなく、またパロディを受け入れる度量もなく、ただ保身のみを考える、まるで官僚や、最近の警察の腐った構造そのもののようです。宇多田ヒカルで儲けたのだから、その利益を社会に還元するという崇高な気持ちなど、東芝レコードには全くないようです。皆さん、東芝レコードとは、その程度のレコード会社なのです。


SGSG-T.PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BANDT.PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND
JUN FUKAMACHI

 中古売場に行くと「新古」という表示のものがあります。時代は古いものであるけれど、未使用であるという意味でしょう。このアルバムは初めてCD化されたという意味で、再発ではなく正に「新古品」です。録音は77年ですから、もう23年も前のものです。当然オリジナルはLPだったのですが、普通のLPだったのではありません。僕の記憶に間違いが無ければ、これはダイレクト・カッティングのアルバムだったと思います。そして、新しい音楽を模索していた当時の僕にとっての、ひとつの挑戦でもありました。
 ダイレクト・カッティングとは録音テープを使わず、直接レコード盤に録音溝を刻んでしまうという、最も原始的な、従って最も原音忠実な録音方法です。しかしダビングや、やり直しが一切きかない録音方法は演奏家にとってはかなりの精神的重圧がかかります。また、演奏を終えても、カッティング・エンジニアからの報告を待たなければOKにはなりません。一度テープに録音されたものをカッティングする場合は、先行ヘッドといって音量を考慮して録音溝の間隔を開けられるのですが、こういう録音ではそれもできません。突発的な大音量があると、録音溝が一周前の溝にまたがってしまいNGとなるのです。そういった様々なプレッシャーは良い演奏を阻害するものです。
 楽器演奏だけの音楽(歌がない)は、当時はジャズとクラシックに限られていました。その状況は現在でもあまり変わってはいないかも知れません。僕が挑戦と書いたのは、そのどちらにも属さない演奏をやりたかったということです。ロック・ピアノと言っても良いのですが、ロックとは基本的に(歌付きの)ダンスミュージックです。後期のビートルズの音楽が、単なるダンス・ミュージック(あるいはポップ・ミュージック)の枠を越えたのは周知の事実です。特にこのサージェント・ペッパーズ・・は、オーケストラを使った意欲的な作品でした。そういった時代の流れの中で、僕も新しいピアノ音楽をやりたかったと言えば、少し大げさすぎるかもしれませんが、そういう音楽をやっている音楽家は、少なくとも当時、日本には見あたりませんでした。
 記念碑的作品というものがあれば、このアルバムは僕にとってそういうものの一つかも知れません。今回、キープのアルバムに続いて、ビビッド・サウンドから発売されることになりました。発売は2月15日の予定で価格は2800円(税抜き)だそうです。

発売元:Vivid Sound Corporation CHOPD-073 http://www.vividsound.co.jp


Civilization

 さてまた、新しいアルバムができました。「シビライゼイション」です。前回の「ミッドナイト・ダイブ」と同様J-one発売で、版画家大西信之氏とのコラボレーション作品です。今回は、初めてジャケットのデザインもやらせてもらいました。イラストレーターを使って、自宅でこんなことが出来るなんてと、DTMの元祖DTPの威力に驚嘆しました。僕は自分のアルバムの解説なんてまっぴらですから、これ以上語ることはやめましょう。ただ限られた予算で、あるクォリティを保つアルバムを作りを続けることは簡単なことではありません。まるで工業デザイナーのような、経済活動との関係を持たなければならないでしょう。僕にそれがどこまで出来るのかはわかりませんが、アルバムを出すということは、結局ある種の経済活動に組み込まれることであって、けっして純粋な創作活動ではありえません(と、いけないなあ、なんかエクスキューズしている・・)。今回も、大西さんとどのような関係にあるCDか、と詰問されると困るのですが、彼は、このCDのスポンサーであるJ-oneの契約アーティストの一人でした。もちろん僕は、何回か彼の築70年という古いマンションに遊びに行きましたが、そのライフスタイルもさることながら、いつも楽しい時間を過ごすことのできる素晴らしい人物です。彼の版画を2点ジャケットに載せましたが、やはり実物とは全く別の印象です。ぜひ実際にオリジナルをごらんになって下さい。彼の愛する<近代>に出会えることでしょう。
 曲名などをこのページには、あえて書きません。だって、曲名だけ見て買うか買わないか決めたりしませんよね。ラップの入っている曲もあります。

現在このアルバムは店頭では買えませんが、もし手に入れたいという方はジャケット写真をクリックして下さい。

Civilization

Midnight Dive

MUSIC FROM INSPIRATION "WATER & LIGHT" BY MASAHIRO KASAI
T1. Ouverture de "Midnight Dive"
T2. le vent dans la mer
T3. Danse des bulles
T4. Ce qu'a vu le poisson
T5. plece d'eau sous-marine
T6. degranes de bleu
T7. dans le grand bleu
T8. des pas sur l'eau
T9. l'ombre de Neptune

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 新しいアルバムが出来上がりました。シンセサイザーの多重録音というものは、実に十数年ぶりのことです。今回のアルバムは、シルクスクリーン作家の笠井正博氏とのコラボレーションです。氏の数々の新作のイメージにより制作されました。「青」あるいは「水」が、その中心のテーマでしょうか。したがって今までの僕自身のアルバムに比べ、多少肩の力が抜けているかもしれません。
もう一つ特筆すべきことは、そのマスタリングです。「ヴィーナス・レコード」という、ジャズ専門のCDを発売している、僕の友人でもある原さんにお願いして、24bitのプロ・ツールスでマスタリングをしたことです。これまたメジャーなレコード会社やCD原盤会社の、既成の制作行程をはずれたところで仕事をしてみたかったからで。またアコースティック・ピアノは、やはり僕の旧知の友人である森本氏の、クレッセント・スタジオで、現在考えられる限りの最高のピアノ(ニューヨーク・スタインウェイ)と、最高の機材により録音、ミックスされました。アルバムの最後には、クレジットに無いボーナス・トラックが一つ入っています(これは秘密です)。
このアルバムは、実に多くの人々の好意により完成されました。僕も正直に言って、精神的にも経済的にも、何とか生きていくのに精一杯な現状であるからです。もしこのような暖かい援助がなければ、このアルバムは決して実現しなかったでしょう。そのような訳で、あらゆる意味で最高度な、完成度の高いアルバムというわけではありません。しかし、これも現在の僕の姿、そのままでもあると考えています。誇らしく思っているわけではありませんが、また卑下もしません。僕の現実の、ひとつの通過点である姿を、聞いてみて下されば嬉しく思います。現在このCDは入手困難です。

Midnight Dive

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Variation of Variation(KOSE-6000)

based on W.A.Mozart K.265
12 Variationen uber ein franzosisches Lied "Ah,vous dirai-je,Maman"

 発売されたのは96年の10月です。録音は95年の12月。クレッセント・スタジオでベーゼンドルファーのインペリアルが使われています。大半はソロピアノで、モーツアルトのキラキラ星変奏曲と、その変奏を即興で弾くという、メタ変奏曲に仕上がっています。全体は一曲なのですが、一部にドラムの山木秀夫君がつき合ってくれています。また最も最後の曲には、シンセサイザーをダビングし、ボーナストラック風になっています。また例によって、長いライナーノーツを書きました。僕としては、わりと気に入っている文章です。音楽共々お楽しみ下さい。

ライナーノーツ

なお、残念なことに、なかなかレコード店に置いてないと思います。購入ご希望の方はジャケット写真をクリックして下さい。

佼成出版社 音楽出版室
Tel.03-5385-2320  Fax.03-3380-1657

Variation of Variation